『人生を危険にさらせ!』須藤凛々花・堀内進之介

基本情報

︎タイトル 人生を危険にさらせ!
︎著者 須藤凛々花・堀内進之介
︎出版社 幻冬舎文庫
︎出版日 2018年4月15日(2016年3月)
︎ページ数 299ページ
︎読みやすさ  読みやすい

人気アイドルNMB48の須藤凛々花さんと政治社会学者、堀内進之介さんの2人による著作。

本書は「生きるということ」「愛するということ」「自由になるということ」「正義しいということ」「大人になるということ」という5つのテーマについて、須藤凛々花さんと堀内さんが議論を繰り広げる対話型の哲学書です。

「AKB総選挙での結婚発表騒動」で批判の的となった彼女だが、一体何を思い、何が彼女をそうさせたのか。

真剣に「哲学者」を目指す彼女の処女作、全ての人に一見の価値はあると思います。

 

ピックアップ
そうだい
今回も特に印象的だった文章を引用させていただきました。対話型の本なので、魅力が半減するかもですが、気になる前後のやり取りはぜひご自分でお読みください。

堀内進之介さん

愛というのは、他者が「持っている」その属性を好むことじゃない。そうじゃなく、その他者が「存在していること」そのものを好ましく思い、「存在してほしい」と思うことなんだ。

P72より

そうだい
なんだか、難しいですね。。まず、属性って?
ゆりこさん
属性っていうのは、例えば性別・年齢・名前・出身地、金持ち、可愛いといったものです。この文は、「わたしたちは、人を愛するとき、その人の唯一性にとらわれる」というジャン・リュック・ナンシーさんの言葉に続く文章ね。

???

それでも君たちがいずれ死にゆく存在であることは揺るがない。最後はゼロっていう虚しさがなくなるわけでもない。でも最後がゼロだってことが、いま・ここを無価値にするわけでもないどころか、むしろいま・ここにあることが、圧倒的な価値なんだ。

P197より

ゆりこさん
初めは難しく感じるかもしれないけど、少しづつ自分で考えていると実感できればいいよ。

そこから少しずつ興味と知識は広がっていくはず。

須藤凛々花さん

啓蒙とは、未成年状態から抜け出るってことは、自分自身の考える力を用いようと決意し、そのための勇気を行使することなのです。

P238より

そうだい
(当時)18歳のアイドルとは思えないほどぶっとい言葉。

きっと彼女は哲学が大好きで、たくさんの本を読みながら自分自身について考え続けてきたんだね。。

 

僕の感想

「哲学」という一見難しそうなテーマを、わかりやすく、おもしろく、読みやすく表現してくれた本です。

須藤凛々花さんと堀内進之介さんのキャラ・やり取りが魅力的で、ワクワクと読み進めることができました。

また、章の終わりごとにある須藤凛々花さんのコラムも、とってもおもしろくてお勧めですよ。

とてもアイドルの方が書いた本だとは思え無いほど良い本でした。

「哲学に少しでも興味がある」という人々に、おすすめできる本です。

 

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